2019年06月22日

鏡に映ったパソコンの画面正しく見えるようにはどうするか?

さて、お久しぶりの更新です。

2日ほど前に、Dlifeで海外ドラマのCastleを見ていまして、こんなシーンがありまして(ネタバレ注意)、

1.アレクシスとヘイリー(と名前の知らない分析官と思しき人物もいた気が)が防犯カメラに写った、失踪中のヴィクラムがパソコンを操作する映像を見て、鏡に映ったパソコンの画面を見ようとする。
2.画像の解像度を上げる。
3.このままだとヴィクラムが見ている画面と比べて、『左右』が反転して見えてしまているため、ヴィクラムと同じ視点で見るために、鏡に映ったパソコンの画面を『左右』に反転させる。

以前文字の鏡映反転のどこが疑問点か?という記事を書きましたが、「上の場合で『左右』がなぜ『上下』でないのか?」という部分が疑問になったりするのではないかと思うのですよね。

そういった疑問に対して、「記憶上の文字と比べているからだ」といっても間違ってはいなくとも、まともな説明にはなっていないと思うのですよね。
上の場合でいうと、ヴィクラムは、文字が正しい向きで見ているのであって、上の疑問は、

「なぜ記憶上の文字と比べると、鏡に映った文字は左右が逆に見えるのか?」

と実質的に同義であって、それに対して、

「記憶上の文字と比べたからだ。」
とか
「その方向が鏡に映った文字とは左右が逆だからだ。」

といったところで、多くの場合は、

「その左右が逆になる理由は何ぞや?」

という話かと思います。

それに対する私の答えは、先の記事での書いたのと同じように、

「ヴィクラムの視点は、アレクシスとヘイリーの視点を地面に垂直な軸方向に180°回転させたものにおおよそ等しいから」(ヴィクラムの視点は画像上のものではありますが)

という訳です。

もちろん、それが鏡の問題の全てだなんて言うつもりはなく、視点の位置関係にしたって、常に180°回転なんてこともないでしょう。
そして、常に『左右』が逆になるわけでもないでしょう。

もしもヴィクラムとパソコンが天井対して立っているような忍者みたいな状態なら(笑)、先ほどの『左右』は『上下』に置き換わることと思います。

なので、鏡の問題に対する私の見解をざっくりいうと、

「鏡の光学的な性質を考慮して、比較対象となるものとそれぞれの方向の基準を特定したうえで、残りの幾何学的な部分や心理的な部分は個別に考えろ!」

というだけの話です(笑)。

心理はさておき、残りの幾何学的な部分は「比較対象となるものとそれぞれの方向の基準」からほぼ必然的に得られる部分かとは思いますので。

以上です。
posted by ゴマフ犬 at 10:13| Comment(0) | ちょっとした科学の話など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月24日

気体分子の衝突の平均時間について 〜ファインマン物理学より〜

おはようございます。
去年の夏に頭を手術をしてから、非常に状態が良くなっていますねえ。
最近つくづくゆとりは大事だなあと実感しております。

まあ、そんなこともあって、最近は学生時代に買ったはいいけど読めていなかった(読める状態でなかった)ファインマン物理学を、次の仕事で物理を使う関係もあって(転職です!)、今更ながら読んでおります。

現在、V巻の途中まで読んで、非常に良い本だなあとは思いつつも(所々わからない部分もありつつも、笑)、U巻の内容で、少し気になる記述がありますので、気分転換もかねて、今回はそれについての話になります。

その気になるところは、U巻第18章1の熱平衡にある気体分子の「衝突間の平均時間」(\(\tau\))が、「任意の時刻から出発して、つぎの衝突に至るまでの平均の時間」と等しいという話で、この話を「このいささか驚くべき事実」と表現している部分なのですが、別に驚くべきではないんでないの?という話です。

この2つの時間が同じになるのは要するに、(直近の衝突からの)任意の時刻における一定時間での衝突確率は(少なくとも分子の数が十分多い場合は近似的には)一定という前提からきていると思うのですが、「衝突間の平均時間」の議論の段階で、既にその仮定を使っている(少なくともその仮定のもとの議論と同じことをしている)のではないかと思うのですよね。

その箇所がどこかというと時刻\(0\)から\(t\)までに1つの分子が全く衝突しない確率\(P(t)\)を求める部分になります。この部分では、まずは\(N_0\)個の分子において、時刻\(t\)まで衝突していない分子数\(N(t)\)の式を求めることで議論していると思いますが、その際に上の仮定を使っていると思うのですよ。

\begin{equation}
\frac{dN(t)}{N(t)}=-\frac{dt}{\tau} \tag{18.4}
\end{equation}

ここで、\(-\frac{dt}{\tau}\)は時間\(dt\)の間での衝突確率で、時刻\(t\)に寄らず一定。注意すべきは、時刻\(t\)で生き残っている\(N(t)\)個の分子の中には、直近の衝突からの時間が\(t\)未満のものはないことかと思います。要するに、直近の衝突からの時間の分布に偏りが生じているということになるかと思います。例えば、すべての分子が正確に\(\tau\)の間隔で衝突を繰り返しているなら、時刻\(\tau\)までは衝突確率が大きくなっていき、\(N(\tau)=0\)とならなければいけないと思います。
でもそういったことはせずに、そのまま積分して

\begin{equation}
N(t)=N_0 e^{-\frac{t}{\tau}} \tag{18.7}
\end{equation}

よって

\begin{equation}
P(t)=e^{-\frac{t}{\tau}} \tag{18.8}
\end{equation}

この結果を使って、任意の時刻での次の衝突までの平均時間が\(\tau\)になるとなっているかと思いますが、いやいや、そりゃそうなるような仮定で計算したからじゃないのかい!という気がしますが、どうでしょう?

その結果がちゃんと同じになるという数学の妥当性(完成度)ということならわかる気がしますが。

なにやら文句を言っているみたいですが(笑)、まだ半分くらいしか読めていないとはいえ、ファインマン物理学は非常に良い本だと思います。

以上です。
posted by ゴマフ犬 at 09:08| Comment(0) | 物理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月23日

6(9)の鏡像の認識

さて、お久しぶりです。
以前の記事で文字の鏡像の場合でも、人によって認識が分かれそうなものの例を挙げましたが、かなり分れそうなものを思いついたので、その紹介になります。

さて、以下がその鏡像のイラストになります。

6and9_a.png

さあ、これはどの方向に逆になっているでしょう?
まずは「6」の鏡像とみる(または、自分の記憶上の「6」との比較で考える、以下この記述は省略)か「9」の鏡像とみるかにもよると思いますが、それぞれの鏡像とみた場合の幾何学的な正解(と言っていいのかは微妙な気もしますが、苦笑)のイラストは以下のようななると思います。

6and9_b.png

「6」の鏡像とみた場合、x6軸方向に逆
「9」の鏡像とみた場合、x9軸方向に逆

ただ、実際に人に聞いた際にどうなると思うかというと、

「6」の鏡像とみた場合
x6軸方向に逆
(対象の軸と勘違いして)x9軸方向に逆
(斜めの軸を考えることができずに)わからない
(比較しやすいように鏡像を回転させるなどして)左右が逆(上下はたぶんあんまりいない)

「9」の鏡像とみた場合
x9軸方向に逆
(対象の軸と勘違いして)x6軸方向に逆
(斜めの軸を考えることができずに)わからない
(比較しやすいように鏡像を回転させるなどして)左右が逆(上下はたぶんあんまりいない)

自分が振り返った時に(立った状態でふつうにみて)見える実物の鏡像としてみた場合
左右が逆

などなど、いろんな認識をする人がいる気がします。(確認はしていませんが、笑)

さて、この場合の斜め方向は比較的認識しにくいと思いますが、(左右でも上下でもない)斜め方向が常に認識しにくいかというと恐らくそんなことはないと思います。

例えば以下の場合

6and9_c.png

この2つの矢印はどの方向に逆になっているでしょう?
そりゃ、まあ矢印の方向でしょう!(笑)

こういった認識に関する部分で明確(かつ単純)な予測基準を作るということが如何に難しいかということかと思います。
その場その場で主観的に判断してもある程度は当たりそうな気もしますが(そもそもそれをやってのこの記事ですが、笑)。

簡単ながら、以上です。
posted by ゴマフ犬 at 10:22| Comment(0) | ちょっとした科学の話など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする